ATカット水晶振動子は、厚みすべり振動を利用していることから発振周波数は水晶板の厚みで決まります。
水晶板の厚みが、薄くなると発振周波数は高くなり、厚くなると発振周波数は低くなります。
基本波・高周波数を得るためには水晶板を薄くする必要がありますが、薄くし過ぎると機械的強度が弱まってしまい、
従来の機械加工では製造に限界がありました。
その為、KDKではマグネトロンプラズマを用いたドライエッチング加工による水晶片の薄板化への取組みを行っています。
ドライエッチング加工による反転メサブランクは、水晶片の中央部のみを薄板化する為、
エッチング部周辺には厚みが残ることから機械的強度が保たれます。
反転メサブランクは、弊社の高周波水晶発振器、高周波VCXO、高周波水晶振動子へ搭載され製品化されております。
これまでに基本波250MHzまでの量産化に成功しており、今後は更なる高周波化の対応を検討しております。
九州電通が独自に開発したプラズマエッチング装置を使った製造プロセスにて、水晶板の薄板化を実現しております。
尚、この薄板化加工方法は特許取得済です。(マグネトロンプラズマを用いたドライエッチング方法
※水晶体のエッチング加工法(特許第3492933号))